こんにちは!瀬尾大作です。
今回は、リリー・フランキーさんと安藤サクラさん主演の映画「万引き家族」について書いてみたいと思います。
映画「万引き家族」は、テレビの映画宣伝を見て、ずっと、観たいと思っていました。
映画の大きな賞を取ったということは、いい作品に違いないと思ったのです。
僕は、基本的に、大掛かりなセットや、CGを駆使して作ったアメリカのハリウッド映画が、大好きです。
なので、どうしても、日本の映画は、後回しになりがちです。
それで、ようやく、映画「万引き家族」を観ることができました。
●映画「万引き家族」の説明!
映画「万引き家族」は、第71回カンヌ国際映画祭で、是枝裕和監督が、パルム・ドールを受賞するなど、数々の賞を受賞しています。
パルム・ドールの受賞は、日本人監督作品として、1997年の今村昌平監督の「うなぎ」以来、21年ぶりの快挙です。
映画「万引き家族」は、親の死亡届を出さずに、年金を不正に貰い続けていた実際にあった家族の事件をもとにして、10年近く構想を練って作った映画作品です。
リリー・フランキーさんに聞いたところ、映画「万引き家族」に使われていた柴田家の家は、セットではなく、実際にあった空き家を使って撮影したそうです。
●映画「万引き家族」の登場人物の紹介!
柴田治(しばたおさむ)役は、リリー・フランキーさんです。
柴田信代の夫です。
東京の下町に暮らしている日雇い労働者です。
仕事中にケガをして、働けなくなります。
柴田信代(しばたのぶよ)役は、安藤サクラさんです。
柴田治の若い妻です。
クリーニング店工場のパート社員です。
工場の経営が苦しくなり、仕事をやめることになります。
柴田亜紀(しばたあき)役は、松岡茉優さんです。
柴田信代の妹です。
風俗店・JK見学店で働いています。
「さやか」という源氏名を使っています。
柴田祥太(しばたしょうた)役は、城桧吏さんです。
柴田治の息子です。
学校には、通っていません。
父親の治と一緒に、万引きをしています。
柴田りん(しばたりん)役は、佐々木みゆさんです。
柴田治が、ある寒い夜、柴田家に連れて帰った少女です。
両親からは児童虐待を受けています。
柴田初枝(しばたはつえ)役は、樹木希林さんです。
柴田治の母親です。
年金受給者です。
夫とは離婚しています。
●映画「万引き家族」のあらすじ!
東京の下町で、柴田治と妻の信代は、息子の祥太と信代の妹の亜紀、そして治の母親の初枝と一緒に暮らしていました。
家族は治と信代の給料そして、初枝の年金と、治と祥太の2人でする万引きで生活をしていました。
しかし、初枝の表向きの顔は、老人の一人暮らしということになっていて、同居人の存在は世間には秘密にしていました。
5人の生活は苦しいながらも、いつも笑顔が絶えない家庭でした。
ある冬の寒い日に、治は近所の団地の1階にあるバルコニーで、幼い女の子が寒そうに震えているのを見つけます。
女の子が、あまり寒そうにしているので、家に連れて帰ります。
夕食の後に、その女の子を家へ帰しに行った治と信代は、家の中から言い争う声を聞きます。
それで、再び、女の子は、柴田家に戻されました。
女の子には、体中に傷跡がありました。
児童虐待の疑いがあることを見つけた信代は、女の子と一緒に住むことを決意します。
それで、女の子は、柴田家の6人目の家族となりました。
それから間もなく、治は職場で足をケガして仕事ができなくなります。
そして、あてにした労災は下りず、生活は苦しくなりました。
女の子を連れ帰ってから2か月経っても、女の子に捜索願が出た気配はありませんでした。
しかし、間もなくして、テレビで失踪事件として女の子のことが報じられることになります。
そして、女の子の本当の名前が、「北条じゅり」ということを知ります。
柴田家は、発見されないように、女の子の髪の毛を切って、「りん」と名付けて、祥太の妹ということにしました。
ケガが治った柴田治は仕事に戻らず、祥太との万引きを「りん」にも手伝わせました。
ある夏の日に、祥太は、よく行く駄菓子屋で「りん」に万引きをさせました。
すると、駄菓子屋の店主からお菓子をもらい、「妹にはさせるなよ」という言葉をかけられます。
そんな時に、信代は、勤め先から、自分と同僚のどちらかの退職を迫られ、2人は、話し合いをします。
同僚との話し合いで、行方不明になっている女の子を連れているのを見たことを、脅されて退職させられます。
それで、ますます、生活は苦しくなりました。
それから少しして、初枝は自宅で息を引き取ります。
治と信代は自宅の敷地に初枝の遺体を埋めます。
そして、家族で、「おばおちゃんは、最初からいなかった」ことにしました。
信代は死亡した初枝の年金を、いけないと分かりながらに引き出しました。
また、家の中から初枝のへそくりを見つけて大喜びする治と信代の姿を、祥太は黙ったまま見つめていました。
治は、祥太に、「店の商品は、誰のものでもないから取っても構わない」と教えていました。
しかし、祥太は、治がパチンコ店の車上荒らしに同行した時に、「これは誰かのものではないの」と尋ねて、手伝おうとしませんでした。
少し経って、祥太は「りん」と駄菓子屋に行きました。
しかし、「忌中」の紙が貼られ、閉店していました。
その次に入った別のスーパーマーケットで、「りん」が自らの意思で万引きをしようとしました。
それを見た祥太は、店員の注意をそらすために、目立つようにミカンを万引きして逃げました。
祥太は、2人の店員から逃げきれず、高い所から飛び降りて足をケガして入院することになります。
この事件をきっかけに、警察から事情聴取を受け、家族はバラバラにされてしまいます。
「りん」は本当の両親に帰らされます。
祥太は施設に入り、学校に通うようになります。
信代は、柴田家で起こした犯罪はすべて自分の犯行と自供して、刑を受けることになります。
治は一人暮らしをするようになります。
亜紀は、もぬけの殻となった柴田家をしばし眺めていました。
治が、「ゆり」を保護してから1年経って、学校に通うようになった祥太は、学校のテストで優秀な成績を取り、釣りの知識にも詳しくなって、成長していました。
治は、信代に頼まれて、祥太を連れて刑務所に面会に行きます。
信代は、祥太に、治がパチンコ店の駐車場で車上荒らしをしようとした時に、車内に置き去りにされてぐったりしていた小さな祥太を助けて連れてきたことを話しました。
そして、その情報を手掛かりに、その気になれば本当の両親に会えることも話します。
その夜、祥太は、一人暮らしの治の家に泊まります。
祥太は、自分を置いて逃げようとしたことの真相を治に尋ねると、治はそれを認めました。
そして、「おじさんに戻る。」と宣言したのです。
翌朝、バス停で、祥太は、修との別れ際に、自分はわざと捕まったことを治に話しました。
バスに乗っている祥太は、バスを追いかける治に向かって何かを呟きました。
また、「じゅり」は、本当の両親に、再び児童虐待を受けていました。
ある日、治に発見された時と同じベランダで一人で遊んでいたところ、何かに気付いたように塀の上から外を見つめ、「じゅり」も何かを呟こうとしていました。
●映画「万引き家族」のまとめ!
映画の冒頭から、親子で万引きをするシーンから始まるのが衝撃的で、目が釘付けになりました。
そして、徐々に明かされていく家族の真相にも驚きました。
治と祥太は、実は本当の家族じゃなくて、赤の他人だったのです。
それを知りながら、仲良く暮らしているのに、どうして、親子として暮らしているのか?よく分かりません。
最初から、治と祥太は、赤の他人ということは、明かされます。
子供の祥太も、治が赤の他人ということを、教えられて知っています。
しかし、どうして、柴田家に来たのか?、子供の祥太には、ずっと、教えていなかったことが最後に明かされます。
小さかった祥太に、本当の家族じゃないことを教えるのって、かなり勇気がいることだと思うのです。
それを、わざわざする意味って何だろうと考えさせられました。
万引きをしていても、ウソが付けない真面目でいいところがあるのだと思います。
仲が良くて、いつも笑顔が絶えなかった家族が、実は、すべて他人の関係だったことが最後に分かって、本当にびっくりしました。
今更かもしれませんが、映画「万引き家族」を観て、一気に是枝裕和監督のファンになりました。
今は、「三度目の殺人」、「そして父になる」、「海街ダイアリー」の大ヒット作がとても気になっています。
それでは、どうも最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
また、よろしくお願いいたします。