瀬尾大作です。
今回は、三島由紀夫さんの小説「禁色」について書いてみたいと思います。
「禁色」は、一言で言うと、読書の修行です。
少なくとも僕にとっては!!!
とにかく、読みずらい。
ただ、面白くなくて読みずらいのではありません。
それどころか、とても知的でオシャレで物凄く面白いです。
「禁色」は、昭和26年1月から昭和28年9月年に書かれた三島由紀夫さんの長編小説6作目の小説にして代表作です。
なので、文体が古くて、言い回しが分かりずらいのです。
慣れない難しい漢字も出てきます。
文字もびっしりと詰まっていて、なかなか進みません。
本を読むというよりは、活字をひたすら追い続ける、そんな感じです。
ページ数は、700ページ近くあります。
今まで読んだ小説の中で、100ページ当たりの読む時間が一番長い本だと思います。
なので、読んでも読んでもなかなか前に進みません。
三島由紀夫さんと言えば、美輪明宏さんを思い出します。
美輪明宏さんの話では、生前、三島由紀夫さんとよくお食事をお話をされていたようです。
美輪明宏さんも、品の良い、オシャレなお話をされますよネ!
続いて内容です。
女に裏切られ続けた老作家・檜俊輔。
檜俊輔は、小説家とういうより文豪です。
生涯で世に出た書物を、20巻の全集にまとめ、その記念パーティーも開かれるほど売れた作家さんです。
その檜俊輔が、女を愛せない同性愛者の南悠一と共謀して、鏑木夫人と穂高恭子への復讐を企てます。
南悠一は、女を愛せない同性愛者なのに、康子という奥さんがいます。
ここが矛盾してるって言えば、矛盾しています。
しかし、その理由が簡単で、南悠一は、超美青年なのです。
なので、妻康子から半ば強引に求婚されて結婚したということです。
それで、南悠一自身も妻康子に恨みを持っていて、復習を企てます。
ここまで読むと、不幸な結末が待っていそうな雰囲気になってきます。
しかし、それが、実はハッピーエンドなのです。
人間は心も精神も成長していきます。
心理小説と言われているそうですが、人の心の成長の描写が非常によく書かれています。
そもそも、南悠一の周りにいる人は、お金持ちで品の良い人が多いです。
言葉使いも良いし、持っているものも良いものばかり!
考え方が良いから、人生がうまくいくのか?
人生が浮かくいくから、考え方が良いのか?
周りの環境が良いと、すべてはうまくいくような、そんなことが疑似体験できる良い小説だと思います。
皆さんも、ぜひ読んでいただければなと思います。
それでは、どうも最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
また、よろしくお願いいたします。